前代未聞の猛暑
今年は、とてもはやく梅雨明けしてしまいましたね。
こんなに、早く梅雨明けしてしまうのは、前例のないことだとか。前代未聞ということですね。
子どもの頃は、毎日雨が降っているより、毎日晴れていたほうが、外で遊べるので、喜んでいましたが、大人になってからは、できるだけ季節は普段通りに過ぎてくれる方がありがたくなってきましたよね。
もうすでに、毎日のように30度をゆうに超えて、場所によっては40度近くの気温になっていますね。
アパートを管理する上で、気温が高いとどのような問題が起きてくるか、考えてみたいと思います。
猛暑が与えるアパート管理への影響
猛暑だと、アパート管理でどのような影響があるのでしょうか。
1.草や木の成長
猛暑では、農作物は不作となりがちですが、アパートの雑草や植栽は、暑さに強いものが多いので、むしろ元気いっぱいで、どんどん伸びます。
草も1か月も放置すれば、ボーボーに生えてきてしまいます。
なんでもそうですが、初めのうちに抜いてしまうのがいちばんです。
また、除草剤をうまく使って、雑草をコントロールするのが効果的です。
2.害虫の成長
アパートでクレームになりやすい害虫も暑さに強いので、大繁殖することがあります。特に猛暑の年に大繁殖するのが、ハチです。
アシナガバチやスズメバチは、猛暑の年ほど繁殖力が増して、虫刺されの被害が多くなります。アパートやマンションでは、ハチの巣は放置されやすく、思わぬ大きさになってしまい、専門業者に依頼して大出費となることも・・・
対策としては、巣を作られやすい場所を点検して、大きくなる前に撤去してしまうのが一番です。
○ハチの巣が作られやすい場所
アシナガバチ…雨が当たらない人通りが少ない場所(ガスメータの下、ベランダの下、雨戸の戸袋の下、軒下、放置バイクやタイヤの中、生け垣の中など)
スズメバチ…種類にもよるが、人通りの少なく、狭い安全な場所(放置タイヤの中、軒下、天井裏、縁の下、物置の中、ガスボンベ室の中、高い木の上、放置されたゴミの山の中など)
ただし、スズメバチは、とても攻撃性が強いので、かならず専門業者に依頼してください。大きくなればなるほど、料金も増えますので、見つけたらすぐに撤去したほうがいいでしょう。
3.エアコンの故障
備え付けのエアコンが壊れると、オーナー様負担での交換・修理となります。ただ、猛暑だとエアコンの需要がとてもあがりますので、修理業者も1か月待ちというのも珍しくありません。この暑さでクーラーなしの夏など考えられませんから、修理できずに買い替えなくてはならないこともあります。買い替えだとしても取り付け業者が忙しく、2週間待ちだったりもします。
どちらにせよ、故障した場合すぐに対処は難しくなりますので、あらかじめ4~5月に入居者にエアコンの動作確認をお願いしておくのがおすすめです。
4.エアコンの異臭
備え付けのエアコンで、5年以上経過したものは、室内機内部がホコリやカビでかなり汚れている場合があります。入居してすぐに異臭が発生した場合、オーナー負担で洗浄依頼してほしい、と入居者に言われる場合も多いです。
対処法としては、退去清掃の時に必ずエアコンクリーニングをしておくのが一番です。
とくに、前入居者がタバコを吸っていた場合は、必ずクリーニングしておいたほうがいいでしょう。
5.生ごみの異臭
アパートのごみ分別の問題は、永遠のテーマです。猛暑の時期は特に、異臭やウジなども発生してしまい、近隣からのクレームにもなります。特に単身者や外国人の多いアパートは注意が必要です。
専用ゴミ置き場の場合…専用ゴミ置き場で、扉付きの場合は、ごみの分別がいい加減になりがちです。各部屋にごみの分別のチラシなどを配布したり、ごみストッカーに分別を喚起するポスターを張るなど、「ここの大家はゴミにうるさい!」という意識を入居者に植え付けましょう。分別されていないゴミは、「中身を調べて本人を特定します!」などちょっと強めのアピールが必要です。
自治会の集団ゴミ置き場の場合…集団置き場の場合は、近隣のどなたかにかなりの迷惑がかかっていると思われます。クレームがない場合でも、近隣の方が泣く泣く再分別をしてくださっていることも多いです。入居者にしっかりとした注意喚起を定期的に行い、今後のことも考えて、アパートの両隣りやゴミ置き場に一番近いお宅へ、菓子折りなどを年に1度は持参して情報収集をお勧めします。
6.孤独死など
老人などが住まわれているアパートでは、この暑さで熱中症で亡くなられる老人が多くなるようです。オーナー様が近くにお住まいなら、すぐに気づくこともありますが、遠くに住まわれている場合、何か月も経過して家賃滞納の督促に行った際に、発見することもあるようです。孤独死は、事故物件として扱われないこともありますが、何か月も経過してしまった場合、大規模なリフォームも必要になりますし、最近では事故物件サイトなどに掲載されてしまい、事故物件扱いになってしまう場合もあります。
○対象方としては、
・老人の場合かならず新聞や宅配弁当などを契約してもらい、新聞店や宅配業者から異常があれば連絡をもらえるようにする。最近では、電化製品を使った見守りサービスもあるようです。
・近隣の方との連絡を密にし、最近みかけないなど気になることがあれば連絡してもらえるような体制をとる。
・各自治体による介護予防支援などの利用をお願いする。
・入居者の別居の家族などと連絡を密にする。(入居者と面談した後などに連絡して、今の状況を伝えると先方も不審がらない。「おばあちゃんお元気でしたよ。」など)
まとめ
・除草剤の活用
・アパートを定期的に点検する
・エアコンの動作確認喚起
・退去時エアコンクリーニング
・ゴミ分別喚起と近隣との連携
・老人宅の対策
猛暑に限らず、入居者への配慮・近隣への配慮はとても大切です。
少しの気配りが入居率のアップになります。
しっかり、対処していきましょう。
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